2012年3月3日土曜日

離島から進学する生徒たちと保護者の負担

沖縄では、県立高校がある久米島、宮古島、石垣島を除く、離島の出身の子どもたちは、島にある中学校を卒業した後、その多くは沖縄本島にある高等学校に進学します。

県立学校教育課が2011年5月現在の状況を調査した結果、 598名の生徒が離島の中学から沖縄本島の高校に進学していることが分かりました。

このうち、アパートで独り暮らしをしている生徒は76名、兄弟とアパートで暮らす生徒も207名おり、約5割が賃貸住宅を利用しており、1ヶ月の必要経費が約81,000円に上ることが分かりました。

居住形態は、ほかに「親戚・知人の家」87人、「兄弟の家」が10人 、「寄宿舎など」が155人となっており、1ヶ月の必要経費は43,000円とアパートなどで暮らす生徒に比べ約半額の負担で済んでいます。

必要経費には携帯電話代、食費、小遣いは入っておらず、実際の必要経費はさらに膨らむことが予想されます。

県では一括交付金を利用して離島・へき地出身の高校生のための複合施設「離島児童・生徒支援センター(仮称)」の建設を計画しているそうです。

2重世帯になることで、離島出身の高校生をもつ世帯の経済的負担は大きいことは予想されました。また保護者が身近にいないことで生活のリズムが不規則になるなど、学業にも影響がでてくることが予想されます。
今回、地元紙の沖縄タイムス社の連載記事がきっかけになって、具体的な状況の一端が把握されたことで、県民の関心が集まりました。
離島出身の子どもたちへの支援への第一歩が遅まきながら始まることを期待したいです。

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