2013年8月15日木曜日

高校無償化見直しへ

高校無償化見直しのポイント

 福岡県では、受験生に対して公立高校の数が十分でないため、私立高校が受け皿になっていると聞きました。そのため、経済的に厳しい家庭の中学生が私立高校に進学するケースも少なくないそうです。

 現在、私立高校に通う高校生に対しても公立高校の授業料と同額の修学支援金が支給されています。下の図がその就学支援金の制度の概要です。

世帯の収入が低い層への支援も制度に組み込まれています。つまり世帯の総収入(年収)が350万円以上の世帯には年間118,800円が支給されますが、250万円から350万円未満の世帯には59,400円が、250万円未満の家庭にはさらに118,800円が上乗せされて支給されています。


私立高校の無償化(施策パッケージ)



 しかし、実際には、図にもあるように授業料の平均額は364,505円で、支給額を超える費用が必要なため、経済的に厳しい家庭にとって重い負担となっています。

高校授業料無償化見直しに対する政府与党案の概要について産経ニュースが取り上げていました。その主なものは

1 所得制限の導入
必要経費年間約4000億円の総枠は維持
公立、市立を問わず所得制限を導入する。基準額は世帯年収900万~930万円で調整し、浮いた財源を低中所得層支援に充当

2 低中所得層支援の充実
私立高校生向け修学支援金を増額
世帯収入250万円までの層を対象に返済義務のない給付型奨学金(公立13万、私立14万円を新設。

詳しくは、産経ニュースの記事をお読み下さい。

 政府与党案には世帯収入250万円までの層を対象に、給付型の奨学金を創設するということが示されています。現在、ほとんどの奨学金が、貸与型という日本の状況を変える、という意味で大きな意義があると思います。自民党と公明党間で所得制限を導入する基準額で対立しているそうです。個人的には、より多くの世帯に支援が行き渡るために基準額を世帯年収900万とする案にまとまってくれるといいと思います。

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